病診連携

加納総合病院

整形外科 納田 真也


整形外科の紹介(2022.11.16)

当院整形外科は大阪医科薬科大学の関連病院であり日整会研修指定施設である。当科の特徴としては、救急病院であるため外傷中心の診療であるが、脊椎や関節、足部の疾患に関する手術も行っている。4名の整形外科医が手術加療を行い、1名のリハビリ医と協力して急性期や回復期の入院患者や外来患者の診察に従事している。手術件数はコロナ禍にかかわらず2021年度は過去最高の611件に増加しており、上肢外傷センター長の森本医師の赴任、さらに術中透視装置やナビゲーションシステムの導入に伴い治療成績も向上している。大腿骨近位部骨折に関しても年々増加傾向であるが、中には続発骨折例(反対側例や圧迫骨折後の骨折例)もある。文献的には骨折の既往があれば続発骨折のリスクが高くなり、その骨折時期については半数が初回骨折後より6ヵ月以内に発生していると報告されている。大腿骨近位部骨折は生命予後の悪化をもたらす重大な疾患であり、再骨折の予防は本人や家族、地域社会だけではなく医療経済面からも重要である。しかし大腿骨近位部骨折後1年間に骨粗鬆症に対し治療を受けていたのは約20%とされている。そこで骨粗鬆症リエゾンサービス(OLS)の活動は、骨脆弱性骨折患者さんの治療開始率および継続率の向上とともに二次骨折を予防し骨折の連鎖を断つことが使命であり、当院では2021年4月より毎月第4土曜日に骨粗鬆症専門外来を開始し、OLSは2021年8月に発足した。メンバーは看護師、理学療法士、放射線技師などの15名(3名は来年骨粗鬆症マネージャー)で月に1度の委員会で1ヵ月の反省点や今後の改良点、勉強会などを行っている。具体的な活動内容は、対象を50歳以上の大腿骨近位部骨折と脊椎圧迫骨折の症例にしている。医事課が入院患者をデータベースに登録し、各部署が担当項目に記載していく。医師は患者へ検査や治療につき説明して同意書をいただく。また歯科医に口腔内評価をしていただいた上で投薬加療を開始している。病棟内では再骨折予防につきパンフレットで看護師や理学療法士が説明する。退院後は主治医の骨折診療以外に、6ヵ月後の骨粗鬆症外来の再診予約をしている。退院後の投薬治療はできる限りかかりつけの整形外科あるいは内科のクリニックへご紹介させていただいて、再診時は検査のみ行うようにしている。2022年度の診療報酬改定では、継続的な二次骨折予防に係る評価の新設として、二次性骨折予防継続管理料をとることができるようになった。かつ75歳以上症例に対し受傷から48時間以内に手術した場合に限っては緊急整復固定加算もとれるようになった。そして退院後にクリニックなどにご紹介した場合、クリニックでも二次性骨折予防継続管理料がとれることになった。FLSの活動に保険点数がついたのは全世界で日本が最初である。

当院のこれまでの大腿骨近位部骨折のある時点での治療および検査の割合について調査したところ、医師事務参入後に検査率が上昇し、さらにクリニカルパス導入と保険点数加算の新設により検査率だけではなく治療開始率も上昇した。本年4月から6月までの検査率100%、治療率は75%であり、緊急整復固定加算の症例数は、人工骨頭14件、骨接合術5件で、41例中19例(46.4%)が該当した。当科では入院から2日以内に手術することが多く、状況に応じて即日手術も積極的に行っている。即日手術のメリットとして整復操作が容易であり早期離床が可能になる症例も多いからである。今後は治療継続率についても調査し、OLS活動の活動内容の質を高めていきたい。

※ 詳細な内容は以下をご参照ください。
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加納病院脳卒中診療

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自立した生活を得るためには?

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まとめ

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